Report no.8:フェアトレードはどこが「フェア」なの?
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Report no.8
フェアトレードはどこが「フェア」なの?
講師:末吉里花(フリー・アナウンサー)、サフィア・ミニー(ピープル・ツリー)、
   マイヌル・ハク(バングラデシュより来日)

 ピープル・ツリーのアンバサダー(ブランド大使)に就任したフリー・アナウンサーの末吉里花さん、サフィア・ミニーさん、ピープル・ツリーのパートナー生産団体「タナパラ・スワローズ」のマイヌル・ハクさんの3人によるフェアトレード講義。午後4時開始のイベント終盤のプログラムでしたが、会場にはたくさんの熱心な受講者が集まりました(PHOTO1)

 冒頭で司会の末吉さんが、自らとフェアトレードの出合いについて話しました(PHOTO2)。かわいいと思ったワンピースがたまたまピープル・ツリーのものだったこと。バングラデシュで服の生産工程を見学する機会があり、「ゆったりした仕事場で女性たちが笑顔で働いていること」を確認し、自分の服にとても誇りを持てたこと。一番印象に残ったのは、親子3世代が家族と暮らしながらスワローズで働けることが幸せだ、と話してくれたことで、「改めてフェアトレードの重要性を実感できた」と率直な思いを語りました。この日、末吉さんが着ていた鮮やかな青のトップスもタナパラ・スワローズのフェアトレード製品。胸元の白い刺しゅうがとても華やかでした。

 続いて、タナパラ・スワローズのビジネス部門責任者、マイヌル・ハクさんからの現地報告です(PHOTO3)。タナパラ村は、バングラデシュが東パキスタンと呼ばれていた1971年の独立戦争で、村のほとんどの男性が殺される悲劇が起きました。伴侶を失った女性たちが仕事をして自立するためにスウェーデンのNGOが立ち上げたのがタナパラ・スワローズ。2001年にバングラデシュ初のフェアトレード団体として登録され、現在では258人が仕事に就いています。

 タナパラ・スワローズの生産工程は多岐に渡ることが写真や資料で紹介されていきます。糸染めや糸巻き、はた織り、整経(せいけい)と呼ばれるたて糸をセットする工程や生地デザイン、そして刺しゅうに裁縫、品質チェック―。工程の多さは雇用を増やすことにつながるので、フェアトレードでは大切なポイントです。2時間作業すると休憩が入ること、染めは発がん性のない染料にこだわっていることなど、生産者の健康や環境への配慮点も所々で補足されました。

 定期的な賃金のほかにフェアトレードによる前払いを受けられることや、技術向上支援があったり、生産者の子どもを預かる保育所があったり、生活全般を支援する制度が整っています。女性たちが一番望んだのが教育だったので、地域の貧しい子どもたちが無料で通える小学校もあるそうです。

 「きちんとフェアトレードを育むのは大変なこと。誰がどうやって作っているのかを把握し、生産者のスキルアップを図りながら、注文を増やせるようプランを作っている」とサフィアさん。最後にサフィアさんは、「自分の好きなファッションブランドにメールを出して、生産の背景やどう労働者を守っているかなどを聞いてみて」と、フェアトレードを広めていくために身近にできるアクションを紹介していました(PHOTO4)

PHOTO1
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PHOTO2
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PHOTO3
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PHOTO4
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PARTICIPANT COMMENTS

末木香さん+藤本夏実さん

末木香さん(荒川区、NPOアルバイト)
藤本夏実さん(神奈川県、保育士)

フェアトレードはチョコレートから興味を持ちましたが、今日いろいろな講義を聞いてまた視野が広がりました。ハクさんの報告では、子どもたちの教育に至るまでケアがきちんとしていてすごいと思いました。バングラデシュの崩壊事故にしても、お母さんがいっぱいいっぱいで働いていると、亡くなったときに子どもたちが路頭に迷ってしまう。働いている人たちだけでなく、家族への配慮がとても大切だとわかったので、身近な人から伝えていきたい。改めて服を買うときにその背景を考えたいと思いました。


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