Report no.6 / Lee × Over the Rainbow ファッションデザイン学校! feat 帝人フロンティア

みんながHappyになる白衣をデザイン!
Report no.6 / Lee × Over the Rainbow ファッションデザイン学校! feat 帝人フロンティア
講師:細川秀和、宮武龍大郎、佐野里佳子

 服のデザインはファッション業界にかかわりのある人、あるいは目指している学生さんでもない限りは、なかなか体験できない分野かもしれません。そんなファッションデザインの世界に自由な発想で参加してみませんかと企画されたのが、LeeとOver the Rainbowが取り組む「ファッションデザイン学校」の特別版となったこの講義でした。

 題材となったのは女医さんが羽織る「白衣」。Leeはジーンズのラインナップに加えて、最近では飲食店のユニフォームやエプロンなど作業着も広く手がけています。「ジーンズの歴史を19世紀のアメリカまでさかのぼれば、鉱夫たちの作業着だった」とLeeディレクターの細川秀和さんはジーンズとワークウェアのそもそもの相性の良さを説明(PHOTO1)。一方、Over the Rainbow代表の佐野里佳子さんは、持病のために大学病院に通院した時の経験を振り返り、「何時間も待って診療は5分ほど。傷跡が残るかどうかといった女の子がとても気になることは聞ける環境になく、担当医の白衣にも威圧感を感じたことが、今回の白衣プロジェクトを立ち上げるきっかけになった」と話していました(PHOTO2)。女の子(ガールズ)の感性を生かしたデザインで世界を変えることを目指すOver the Rainbowでは、これまでにない白衣をデザインすることで、医者と患者間のコミュニケーションのあり方が変わり、患者の心の負担や痛みが軽減されることがあるのではないかと期待していると言います。

 作業着に最も大切な要素は素材であると、白衣プロジェクトは最先端の機能を備えたポリエステル繊維の開発で知られる帝人フロンティアともタッグを組んでいます。当日は白衣に使用予定のポリエステル繊維であるトリプルドライカラットの機能性を体感する実験も行いました(PHOTO3)。水をほんの少し垂らすと、すぐさま表面がさらっと乾く様子を、参加者は布を触って実感。帝人フロンティアの宮武龍大郎さんは、「はっ水処理を施した糸を肌に触れる側に使い、密度を変えた糸を使うことで水が自然に目の粗い方から密な方へと向かう毛細管現象を利用しています。布が一度水を取り込むと肌側には戻らないようにしているので、女性が気にする汗染みなどが残りません」と、仕組みを解説していました。

 「では、実際に皆さんに白衣をデザインしてもらいましょう!」と佐野さんが呼びかけ、参加者は「話を親身に聞いてくれる」などと理想の女医さんの条件をイメージした後、配布された白衣のスケッチに自由にデザインを施していきました。白衣は病院で着用するために細かな決まりごとがたくさんあるように思えますが、実は色やデザインも非常に自由度が高いのだそうです。参加者は短時間にもかかわらず、胸ポケットに赤いハートを描いたポップな色合いのものや、母親を思わせるエプロン付きのものなど(PHOTO4)、従来の概念を一新するデザインを次々と生み出していました。今後、これらの作品が白衣プロジェクトのデザイン案に活用される可能性もあるそうです。

PHOTO1
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PHOTO2
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PHOTO3
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PHOTO4
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PARTICIPANT COMMENTS

濱村佳子さん

濱村佳子さん(北区、編集者)

白衣は普段考えないテーマだったので、自己表現やコミュニケーションの手段になるといった指摘が目からウロコでした。ユニフォームと聞くと決められた服という印象がありますが、自由にしていいのなら自分なりの工夫をしようという人はいっぱいいるのではないでしょうか。実際にデザインを体験してみたのも、問題を自分ごととして考えられて良かったと思います。特に患者側の当事者としての意見がとても実感がこもっていて、考えさせられるきっかけになりました。

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