Report no.5 / 衣料品再生プロジェクト Re:

遊び心全開! 新感覚のリメーク服
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 昨年ワークショップ会場だった2階フロアに場所を移した購買部。エシカルな買いものを楽しむことをテーマにしたこのコーナーで、独自の世界観にあふれたリメーク服を紹介していたのが、「Re:(リコロン)」(PHOTO1)。リコロンは京都で80年の歴史を誇るテキスタイルメーカーのひなやが、昨年2月から展開する衣料品のリユース・リメーク推進プロジェクト。着なくなった服を「アトリエ」に持ち寄ってもらい、登録したメンバーが好きな服を持ち帰ったり、その場でリメークに挑戦したりしながら、古着を媒介にした交流を楽しんでいます。近隣の大学生などに人気で、1日に100点近く持ち込まれる日もあるそうです。

 ひなや代表の伊豆蔵直人さん(PHOTO2)が衝撃を受けたのが、1年間に日本で消費される服は110万9千トンとも言われるなか、9割方が廃棄されてしまうという現実。「10着作って9着は捨てているということですよね。捨てられる服を新しい価値観で循環させていきたいと思った」とリコロンを立ち上げたいきさつを語る伊豆蔵さん。これまでにアトリエで出会って意気投合した若いデザイナーやクリエーターが6、7人いて、彼らが手がけたリメーク服を展示販売したり、ワークショップを開く交流活動も徐々に広がりをみせています。

 墨田区の旧・町工場の一角にアトリエを構えるnusumiguiさんは、リコロンの活動趣旨に共感したコラボデザイナーの一人。当日は会場にnusumiguiさんの制作スペースをほうふつさせるDIYの展示ブースが登場(PHOTO3)。驚くことにnusumiguiさんは縫製を専門的に学んだ経験はないそうで、デザイン画などの下絵は描かずにキャンバス地とストロー素材など、異質な生地同士でも自由にコラージュしながら服や小物を構想していくというユニークな制作スタイルをとっています(PHOTO4)。服好きが高じ、「他人と違う服が着たいという思いから、自ら作るようになった」と話すnusumiguiさんは、「生地を一から買うのは、何か違う気がしていたので、リコロンの取り組みにはすごく心を動かされた」と言います。

 nusumiguiさんの服にひかれて集まってくるのは、主に10、20代の若者だそうです。伊豆蔵さんは、「高い縫製技術がなければ服は作れないと思われがちですが、きれいにきっちり作るより、楽しく自分が着たいように作ることが何より大事。実際に若い人たちはエコやエシカルといったコンセプトが先行することなく、リメーク服をおしゃれとして楽しんでいる。その感覚がすごくいい」。会場でも、nusumiguiさんのおおらかなリメーク術に刺激を受けている若い来場者の姿が見られました。

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PARTICIPANT COMMENTS

朱晶惠さん

朱晶惠さん(埼玉県、大学生)

所属ゼミで古着の再利用やフェアトレードなど、エシカルな活動を広める消費者行動改善プロジェクトに参加しています。環境にとって良いだけではなく、服には誰かの気持ちが含まれているから、自分が着なくなった服を別の誰かに着てもらえるというのはすごく良いと思います。服飾サークルにも入っていて、手作りは大好きです。エシカルは勉強になるし、楽しいし、何かほっとする。自己満足と言われるかもしれないけれど、良いこと、楽しいことをきちんとやれていると思うからこそ面白い。きっかけはそれで良いような気がしています。

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